6月が終われば

6月が終わってしまえば、1年が上書きされるのだ。
少しずつ絵の具を重ねていくように、思い出を薄くしていく。
本当は塗り重ねたくない大切なところもあるけれど、きっと透けてみえるから、それくらいで丁度いいのだ。
景色や映画、食べ物、音楽、時間。
色褪せてよくわからないくらいになってほしい。
あと1ヶ月。
慎重に丁寧に、余韻を楽しんで、そして7月を迎えよう。